カトリック情報(緊急避難ブログ)

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財務省解体デモ

カトリック

 財務省解体デモが盛んですが、その趣旨には私は賛成ではありません。理由は今まで、何度も書いたとおり、私はMMTには懐疑的だからです。

 財務省解体デモは、日本では10年前から広まり始めたMMTを論拠にしています。それは、簡単に言えば、国が減税をし(特に消費税廃止)、お金を発行することでその穴埋めすれば、国民は豊かになるし、消費も喚起されるし、国も困らないと主張しています。

 正確には、国債を発行して、間接的に日銀に買わせる等、もう少しだけ複雑なプロセスを経るのですが。
 それがどうして無理筋なのかは、これまでに何度も書きました。

 日本の累積債務は総額でもGDP比でも世界第2位です。もし金利を上げたら、日銀の資産である過去に発行した日本国債の評価額が下がり、ある段階で債務超過してしまいます。高額で非一過性と見られる債務超過は通貨の信用に影響を与えやすく・・・といった金利と通貨の信用面からの指摘も今までにしてきました。

 かといって、金利を上げないわけにもいきません。他の先進国との著しい金利差を放置すると、各国の投資家はタダ同然の金利で日本円を借りて、金利の高い外貨建てで運用して儲けるようになります。そのたびに日本円が売られていきますので、円安が進行し、輸入品価格が上がり、インフレが進みます。

 また、今の日本のインフレ率は4%です。これまでのMMTの主張によるとインフレ率2%まで財政出動をし、そこに達したら引き締めればいいそうです。ところで、既に彼らのリミッターとするところのインフレ率を超えてしまっているのですが・・・というCPIの面からの指摘(併せて、最近のMMT論者の矛盾も)も、これまでにしてきました。
 要するに、私はこのような理由から、お金を発行しまくれば日本が豊かになる、とはとても思えないので、彼らのデモの趣旨には反対なのです。

 唯一、そうした主張に救いがあるとすれば、アメリカもEU各国も、拡大した積極財政の収拾がいまだにできていないことです。健全財政で知られたドイツ連邦銀行は財政引き締めを検討しましたが、ウクライナ戦争の激化などを受けて、これまでの路線を継続することを先日確認したのだそうです。通貨というのは、相対論ですから、たとえ日銀がバランスシード上、不健全になっても、他の国も日本と同様か、日本以上に悪い状態になれば、他の通貨に対する日本円の価値は守られそうです。

 しかし、危うい力の均衡ですし、どこの通貨に対しても物価の上がる世界同時インフレも起きつつあります。

 少なからぬ人が自分の国の通貨が信用できず、金銀を買ったり、ビットコインを買うことで価値の保存を図っています。コロナ前と比べて、ビットコインが12倍になったり、金も3倍になっているのは、そのせいです。

 あらゆる物資の値上がりが起きているところに(原因がコストプッシュかデマンドプルかは問いません)、さらなる財政出動をすれば、一層のインフレが進行することは、マクロ経済の基本です。

 要するに、財政出動なり財務省解体などが、今の状態を悪くはしても、良くする可能性などは少しもなさそうですので、私はこうしたデモには反対なのです。

 とはいえ、それでも興味深い運動ではあります。また後日、気が向いたら書くかもしれませんが、ここまで来れば、日本の政治にも経済政策にも一定の影響は与えるでしょうね。


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